落語のブログではありませんのであしからず。
やっぱネタ帖(フィールドノートね)はちゃんとつけなきゃいけねぇな、と思う今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今日はちょいとコムヅイ計算をば。
仕事柄、円筒形のものを扱うことが多くなりまして、そのせいで三角関数なんぞを使わねばならん破目に陥っておりやす(^^;
今日はちょいとコムヅイ計算をば。
仕事柄、円筒形のものを扱うことが多くなりまして、そのせいで三角関数なんぞを使わねばならん破目に陥っておりやす(^^;
思い起こせばン10年前……。柔道とギターに明け暮れるごく平凡でデブな高校生だったおいらも、ご多分に漏れず三角関数なるものを学んだはずなんですが……。
3日前のことも覚えちゃいねぇのに、高校時代のことなんか覚えてるはずもなかんべぇよ。
ひでぇ時にゃ、3歩歩いたら忘れちまうっちゅーに(^^;ゞ
しかし、仕事は仕事。待ったはかけられません。仕方なくおべんきょし直そうと、ネットのあちこちを覘いて回ったら、分かりやすいサイトが結構あって大変助かりました。
で、当ブログとどーゆー関係があるのかと申しますと。
先日撮った大御所の写真なんですが、あれでどのくらいの距離があったのか知りたくなりまして。
概略(ホントに大雑把ですが)、数字をはじいてみましたのでご報告。
これが大御所の農鳥もとい、ノートリミングの画像です。8メガピクセルのカメラですので、縦2336×横3504ピクセルとなっております。
レンズは200mmズームのテレ端いっぱいで使用しておりますので、焦点距離は200mmです。この時の画角は12.3度になります。
ちなみにカメラレンズの場合、「画角」というと画面の対角のことを指すそうでして、200mmのレンズで撮影した場合、縦2336×横3504ピクセルの対角線4211ピクセルが12.3度に相当するということになるわけですね。
で、こちらは大御所の部分だけを切り抜いたものです。縦180×横360ピクセルになってます。
厄介なのはこれから(笑)
このアングルの場合、斜め下から見上げるように撮影してます。それに対して大御所はほぼ水平に飛んでるわけですので、斜めになってる分、少し小さく見えてるわけです。
大御所の翼開長を1.8mとして、60度の角度で見上げてると仮定します。ここで三角関数の大御所(笑)、サイン関数のお出ましです。
すると、
1.8m×sin(60度)=1.56m
となりまして、実際には1.8mあるはずなんだけど、斜めから見てるので1.56mにみえてるよ、ちゅーわけなんです。
この1.56mが縦180×横360ピクセルの対角線402ピクセルに相当するんですね。
ここで、先ほどのレンズの画角の話を思い出してください。対角線4211ピクセルが12.3度に相当するのですから、1ピクセルはというと、
12.3度÷4211ピクセル=0.00292度/ピクセル
となります。これに大御所の翼開長に相当するピクセル数402をかけてやると、
0.00292度/ピクセル×402ピクセル=1.174度
となります。
ここで一つ余談をば。
天文学の分野では「視直径」という表し方があります。これは物の大きさを見かけの角度で表そうという方式でして、一見分かりづらいようですが非常に便利な面があります。
たとえば、太陽の直径は約1,392,000kmですが、地球から見ると約2m先においた1円玉と同じ大きさにしか見えません。こんな風に太陽の見かけの大きさを表現していたらまどろっこしいですよね。そこで2m先においた1円玉の大きさに相当する角度、視直径で表現すればあ~らすっきり。
約0.5度。
この一言で済んでしまうのです。
この表現方法の場合、相手の実際の大きさが分かっていれば距離を、距離が分かっていれば大きさを簡単に求められる点が便利なのです。
今回はこの利点を上手く使わせていただこうと、わざわざレンズの画角を調べたり、大御所の見かけの角度を求めたりしているのです。
大御所の見かけの角度が求まりましたので、実際の大きさ、約1.56mから距離を求めましょう。
やり方は簡単、タンジェント(tan)という関数を使えばいいのです。
距離=実際の大きさ÷tan(見かけの角度)
で求まります。
1,000円ちょっとの電卓でもサイン、コサイン、タンジェントぐらいは付いてますんで、一発で計算できてしまいます。
1.56m÷tan(1.174度)=約76m
パチパチ。
おいらは大御所から76m離れた所から撮ってたんですね。
……をい。
ちょっと待った。
ここでもう一つ事態を分かりにくくする事実が判明。
そーです、デジカメのCCDサイズの問題なのです。
一般的なカメラレンズの場合、35mmフィルムで撮影することを前提に作られてるんですが、35mmフィルムよりも小さなCCDのデジカメの場合、レンズが作り出す像の一部分しか使用しないため、見かけ上、長い焦点距離のレンズを使ったのと同じ大きさに写ってしまうんです。
カタログなんかには、
「有効撮影画角は、表記焦点距離の約1.6倍に相当」(キヤノンの場合)
なんて書かれてますよね。
あれです。
つまり、今回の大御所の画像も200mmで撮ったはずなんだけど、CCDの問題で焦点距離が1.6倍のレンズで撮ったのと同じになってるよ、と。
計算やり直しかい(^^;
へへへ、その必要はありまっしぇ~ん。
1.6倍の焦点距離を持つレンズで撮ったのと同じってことは、画像が1.6倍大きく写ってるよ、ってことっすよね。
つまり、1.6倍近いところから撮ったのと同じだよ、と。
実際には1.6倍遠いとこにあるんだよ、と。
76m×1.6=約122m
これが答えのようです。
おいらと大御所の間には、およそ120mぶんの青空があったわけね。
8倍の双眼鏡で見れば、15m先の大御所を肉眼で見たのと同じってわけ、か。
15m先を畳が一枚飛んでたのと同じってわけね(^^;ゞ
そりゃぁでっかく見えるわけだ(笑)
大御所の視点を想像してみました。山頂の上空120mで、去って行った東の方を望んでみました。
遠くに荒船とか浅間とか見えてますね。
3日前のことも覚えちゃいねぇのに、高校時代のことなんか覚えてるはずもなかんべぇよ。
ひでぇ時にゃ、3歩歩いたら忘れちまうっちゅーに(^^;ゞ
しかし、仕事は仕事。待ったはかけられません。仕方なくおべんきょし直そうと、ネットのあちこちを覘いて回ったら、分かりやすいサイトが結構あって大変助かりました。
で、当ブログとどーゆー関係があるのかと申しますと。
先日撮った大御所の写真なんですが、あれでどのくらいの距離があったのか知りたくなりまして。
概略(ホントに大雑把ですが)、数字をはじいてみましたのでご報告。
これが大御所の農鳥もとい、ノートリミングの画像です。8メガピクセルのカメラですので、縦2336×横3504ピクセルとなっております。
レンズは200mmズームのテレ端いっぱいで使用しておりますので、焦点距離は200mmです。この時の画角は12.3度になります。
ちなみにカメラレンズの場合、「画角」というと画面の対角のことを指すそうでして、200mmのレンズで撮影した場合、縦2336×横3504ピクセルの対角線4211ピクセルが12.3度に相当するということになるわけですね。
で、こちらは大御所の部分だけを切り抜いたものです。縦180×横360ピクセルになってます。
厄介なのはこれから(笑)
このアングルの場合、斜め下から見上げるように撮影してます。それに対して大御所はほぼ水平に飛んでるわけですので、斜めになってる分、少し小さく見えてるわけです。
大御所の翼開長を1.8mとして、60度の角度で見上げてると仮定します。ここで三角関数の大御所(笑)、サイン関数のお出ましです。
すると、
1.8m×sin(60度)=1.56m
となりまして、実際には1.8mあるはずなんだけど、斜めから見てるので1.56mにみえてるよ、ちゅーわけなんです。
この1.56mが縦180×横360ピクセルの対角線402ピクセルに相当するんですね。
ここで、先ほどのレンズの画角の話を思い出してください。対角線4211ピクセルが12.3度に相当するのですから、1ピクセルはというと、
12.3度÷4211ピクセル=0.00292度/ピクセル
となります。これに大御所の翼開長に相当するピクセル数402をかけてやると、
0.00292度/ピクセル×402ピクセル=1.174度
となります。
ここで一つ余談をば。
天文学の分野では「視直径」という表し方があります。これは物の大きさを見かけの角度で表そうという方式でして、一見分かりづらいようですが非常に便利な面があります。
たとえば、太陽の直径は約1,392,000kmですが、地球から見ると約2m先においた1円玉と同じ大きさにしか見えません。こんな風に太陽の見かけの大きさを表現していたらまどろっこしいですよね。そこで2m先においた1円玉の大きさに相当する角度、視直径で表現すればあ~らすっきり。
約0.5度。
この一言で済んでしまうのです。
この表現方法の場合、相手の実際の大きさが分かっていれば距離を、距離が分かっていれば大きさを簡単に求められる点が便利なのです。
今回はこの利点を上手く使わせていただこうと、わざわざレンズの画角を調べたり、大御所の見かけの角度を求めたりしているのです。
大御所の見かけの角度が求まりましたので、実際の大きさ、約1.56mから距離を求めましょう。
やり方は簡単、タンジェント(tan)という関数を使えばいいのです。
距離=実際の大きさ÷tan(見かけの角度)
で求まります。
1,000円ちょっとの電卓でもサイン、コサイン、タンジェントぐらいは付いてますんで、一発で計算できてしまいます。
1.56m÷tan(1.174度)=約76m
パチパチ。
おいらは大御所から76m離れた所から撮ってたんですね。
……をい。
ちょっと待った。
ここでもう一つ事態を分かりにくくする事実が判明。
そーです、デジカメのCCDサイズの問題なのです。
一般的なカメラレンズの場合、35mmフィルムで撮影することを前提に作られてるんですが、35mmフィルムよりも小さなCCDのデジカメの場合、レンズが作り出す像の一部分しか使用しないため、見かけ上、長い焦点距離のレンズを使ったのと同じ大きさに写ってしまうんです。
カタログなんかには、
「有効撮影画角は、表記焦点距離の約1.6倍に相当」(キヤノンの場合)
なんて書かれてますよね。
あれです。
つまり、今回の大御所の画像も200mmで撮ったはずなんだけど、CCDの問題で焦点距離が1.6倍のレンズで撮ったのと同じになってるよ、と。
計算やり直しかい(^^;
へへへ、その必要はありまっしぇ~ん。
1.6倍の焦点距離を持つレンズで撮ったのと同じってことは、画像が1.6倍大きく写ってるよ、ってことっすよね。
つまり、1.6倍近いところから撮ったのと同じだよ、と。
実際には1.6倍遠いとこにあるんだよ、と。
76m×1.6=約122m
これが答えのようです。
おいらと大御所の間には、およそ120mぶんの青空があったわけね。
8倍の双眼鏡で見れば、15m先の大御所を肉眼で見たのと同じってわけ、か。
15m先を畳が一枚飛んでたのと同じってわけね(^^;ゞ
そりゃぁでっかく見えるわけだ(笑)
大御所の視点を想像してみました。山頂の上空120mで、去って行った東の方を望んでみました。
遠くに荒船とか浅間とか見えてますね。
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無題
大御所からは上の絵の様に見えていたんですね。
人間が山の斜面からパラグライダーで大空を飛ぶ気持ち、わかりますね。
繁殖が成功してれば、親子で縄張り内を飛行する場面に、また会いたいです。
時期的にはもうじきなんですが。
人間が山の斜面からパラグライダーで大空を飛ぶ気持ち、わかりますね。
繁殖が成功してれば、親子で縄張り内を飛行する場面に、また会いたいです。
時期的にはもうじきなんですが。
Re:無題
おっはよーごっざいまっす~(^^)/
あくまでも想像ですが……。大御所の前方にはあんな景色が開けてたんでしょうね。
親子の編隊飛行はまだ見たことないです。幼鳥は一度ここで見たことはあるんですが、残念ながら、その時は親は一緒ではありませんでしたね。
パラグライダーかぁ。
高所恐怖症のおいらには無理だなぁ(笑)
あくまでも想像ですが……。大御所の前方にはあんな景色が開けてたんでしょうね。
親子の編隊飛行はまだ見たことないです。幼鳥は一度ここで見たことはあるんですが、残念ながら、その時は親は一緒ではありませんでしたね。
パラグライダーかぁ。
高所恐怖症のおいらには無理だなぁ(笑)
とても
興味深い試算ですが、理屈がさっぱりわかりません。でも、大御所の視点が推定できるのだから数学って素敵ですね。そんなことに人生半分過ぎてようやく気付きました。
ここに土曜日行って来ました。ノスリが2羽飛んでいましたが、大御所の再来は(勿論)ならず。
ここに土曜日行って来ました。ノスリが2羽飛んでいましたが、大御所の再来は(勿論)ならず。
Re:とても
かなり、といいますか、相当いい加減な試算なんで、話半分の半値八掛けで読んでください(^^;ゞ
>ここに土曜日行って来ました。
えへへ、そうぢゃないかと思ってました。
ノコンギクにムモンアカシジミの組み合わせで、もしかしたら……。
大御所も、朝一で出たり、夕方飛んだり、全然姿を見せなかったりと、結構気まぐれなんですよねぇ。
何年か前にここで渡りの調査をやった時だって、10回ぐらい登って大御所が出たのは2回ぐらいだったかと。
>ここに土曜日行って来ました。
えへへ、そうぢゃないかと思ってました。
ノコンギクにムモンアカシジミの組み合わせで、もしかしたら……。
大御所も、朝一で出たり、夕方飛んだり、全然姿を見せなかったりと、結構気まぐれなんですよねぇ。
何年か前にここで渡りの調査をやった時だって、10回ぐらい登って大御所が出たのは2回ぐらいだったかと。
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